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比較(試買)テスト


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野菜ジュースのテスト

 近年の食生活における栄養バランスの偏り、生活習慣病の増加等に対し、食生活の改善が推進されています。また、野菜の摂取量は特に若年層で減少傾向にあるが、野菜ジュースの種類が増えてきており、健康に良く栄養があるので野菜代わりに飲むという人も多いことから、野菜ジュースの栄養成分及び食味テストとアンケート調査を行いました。


テスト結果
1. 表示(表1:PDFファイル24K

  全ての飲料にJASの品質表示基準制度に基づく表示や、食品の栄養表示基準制度に従った栄養成分表示の記載がありました。また、JASマークがNo.9、10、11に記されていました。
 果汁及び野菜汁の割合の表示を見ると、No.1〜7は果汁が含まれていましたが、No.7は果汁の割合が不明であり、No.8〜11は野菜汁100%と表示されていました。
 原材料名を見ると、野菜ではにんじん、トマト、ほうれん草、ピーマン、ブロッコリー等が表示されているものが多く、最高17種類の野菜が表示されている銘柄(No.1)もありました。果実ではりんごとレモンが多く、オレンジやぶどう等が表示されていました。また、香料や色素が表示されている銘柄(No.1〜7)もありました。No.6は保健機能食品であるため、難消化性デキストリン、ラフィノース、乳糖、ビタミンC等の他の銘柄にはない原材料が表示されていました。
 その他に、「砂糖や食塩無添加」の表示がNo.1、4、5、7に、「保存料を一切使用していない」の表示がNo.4、5、7、に、「食塩、砂糖、着色料、保存料無添加」はNo.8、9に、「砂糖、着色料、保存料は使用していない」はNo.11に表示されていました。
 ショ糖(砂糖)について、No.5には「野菜汁及び果汁に由来するものです」、No.8、9には「野菜に由来します」、「野菜汁由来のものです」、と表示されていました。
 栄養成分表示を見ると、エネルギー、たんぱく質、脂質、糖質、ナトリウムの量の他に、食物繊維、カルシウム、カリウム、その他のミネラル、ビタミンC(No.4、6のみ)、ビタミンA、カロテノイド(カロテン、β−カロテン)、リコピン等の。含有量の表示がされてあり、ショ糖についての表示がある7銘柄(No.1、4、5、7、8、9、11)にはショ糖の含有量が表示されていました。

. 糖度及び糖類(ショ糖、果糖、ブドウ糖)
 
 糖度は、最も低いのはNo.10の5.0g/100gで、最も高いのはNo.6の11.1g/100gであり、平均7.98g/100gでした。
 糖類(ショ糖、果糖、ブドウ糖)の含有量では、ショ糖は最低がNo.11の0g/100gで、最高がNo.9の3.42g/100g、果糖は最低がNo.9の0.90g/100gで、最高がNo.1の4.49g/100g、ブドウ糖は最低がNo.8の0.80g/100gで、最高がNo.1の2.17g/100gであり、3種類の糖類の合計では最低がNo.11の2.6g/100gで、最高がNo.1の7.4g/100gでした。

No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 平均値
糖度(g/100g) 8.5 8.7 8.8 8.7 8.6 11.1 7.8 7.4 7.8 5.0 5.4 8.0
ショ糖 (g/100g) 0.69 1.39 1.84 1.37 1.88 1.72 0.67 2.20 3.42 0.19 0 1.40
果糖 (g/100g) 4.49 4.03 3.53 3.59 2.56 2.75 3.57 1.03 0.90 1.43 1.37 2.66
ブドウ糖 (g/100g) 2.17 1.89 1.50 1.56 1.63 1.75 1.55 0.80 0.88 1.19 1.22 1.47
糖類合計 (g/100g) 7.4 7.3 6.9 6.5 6.1 6.2 5.8 4.0 5.2 2.8 2.6 5.5
ショ糖 1本当たり(g) 1.3 2.8 3.7 2.6 3.6 3.5 1.1 4.4 5.5 3.6 0 2.9
表示値(g) 1.6 - - 3.8 4.8 - 1.6 8.0 5.6 - 0 /

 果汁の混合割合が多いほど糖類の合計量も多い傾向が見られ、果汁の入っていないトマトジュース系のNo.10、11は、他の野菜ジュースより糖度も糖類の合計量も低かった。また乳糖が添加されているNo.6は他の銘柄より糖度が高かった。

. ビタミンC及びカロテン

 ビタミンCは最低がNo.9の0μg/mlで、最高がNo.6の694.8μg/mlでした。ビタミンCが添加されているNo.6を除くとNo.7の401μg/mlが最高でしたが、各銘柄によって大きな差が見られました。
β−カロテンは最低がNo.1、2の0μg/100gで、最高がNo.8の5,824μg/100gで、各銘柄で大きな差が見られました。

No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
ビタミンC (μg/ml) 55.9 300.2 287.7 200.2 3.2 694.8 401.0 127.3 0 20.2 74.9
1本当たり(mg) 10.6 60.0 57.5 38.0 0.61 139.0 64.2 25.5 0 3.8 14.2
表示値(mg) - - - 32 - 100 - - - - -
カロテン α-カロテン
(μg/100g)
0 0 119 456 1,138 376 88 2,581 3,470 220 22
β-カロテン
(μg/100g)
0 0 2,294 2,525 2,876 1,366 181 5,824 5,803 869 446
レチノール当量
(μg/100g)
0 0 392 459 574 259 38 1,186 1,256 163 76
ビタミンA効力(IU) 0 0 1,308 1,530 1,914 863 125 3,952 4,188 544 254
β-カロテン 1本当たり(mg) 0 0 4.6 4.8 5.5 2.7 0.3 11.6 9.3 1.7 0.8
表示値(mg) - - - 4.3 4.6 - - 9.2 10.4 - -

レチノール当量は、α-カロテン、β-カロテン値より換算した。 レチノール当量(μg/100g)=1/12α-カロテン(μg/100g)+1/6β-カロテン(μg/100g) 
ビタミンA効力はレチノール当量より換算した。 ビタミンA効力(IU)=レチノール当量(μg/100g)/0.3


果汁の混合割合が高いNo.1と2ではβ−カロテンが含まれていませんでしたが、原材料からにんじんの量が多いほどβ−カロテン量も多いと考えられます。
また、ビタミンCやβ−カロテンの成分表示をしている銘柄は少ないので、消費者の購入選択の参考となるよう表示が望まれます。

. 食味テスト(モニター10名による)

 食味テストによる総合評価では、No.7が最も低く、順に2、6、8、10、1、5、3、9、4で、No.11が最も高いという結果でした。
 総合評価と各評価項目との相関を見ると、果物とのバランス(No.9、10、11を除く)、おいしさ、香り、色、舌触りとの相関が高く、甘さ(No.10、11を除く)、濃厚さ、野菜の味の強弱との相関は低かった。
 また、好きな野菜や嫌いな野菜の色や臭いが飲みやすさを左右し、果汁が入っていると飲みやすいが、甘さが気になる人もいました。

. アンケート調査(20代〜70代の男女350名)(図1

 アンケート調査結果から、8割程度の人が日頃から野菜や緑黄色野菜の摂取に心がけており、「十分摂っている」と「概ね摂っている」人の割合が、20代、30代より40代以上の方が高かった。
 半数近くの人が野菜ジュースを飲んだことがあり、野菜ジュースを飲む理由については、「健康によいと思うから」が39.1%で最も多く、「栄養があると思うから」が17.5%、「野菜不足だから」が13.7%、「手軽だから」が13.0%、「おいしいから」、「何となく」が7.1%であった。この結果から、健康でありたいと願う人の野菜ジュースへの期待感がうかがえます。
 どんな種類のものを飲むかについては、「果汁が比較的多い野菜ジュース」が26%、「トマト系」が25.2%、「ニンジン系」が21%、「緑黄色野菜系」が20%、「青汁系」が6%であり、「果汁の比較的多い野菜ジュース」はどの年代でもよく飲まれているが、50代以上の人では「トマト系」を選ぶ傾向が高かった。
 野菜ジュースについて気になることは、「栄養価(エネルギー、ビタミン、食物繊維、糖類など)」が48.1%、「野菜の代わりになるのか」が26.3%、「おいしさ」が20.4%、「その他」が5.1%であった。「その他」としては、農薬の残留量や添加物の量、糖分の量などでした。
 市販の野菜ジュースが野菜を食べる代わりになるとしたら、野菜の代わりに飲みたいかについては、「野菜が不足した時の補助として飲みたい」が42.4%、「たまに飲みたい」が25.1%、「大いに飲みたい」が13.8%、「あまり飲みたくない」が11.9%、「野菜の代わりには考えられない」が5.9%でした。年代別にみると、「大いに飲みたい」と答えた人が20、30、40代で比較的多く、50代、60代、70代以上では少なかった。


消費者へのアドバイス
 野菜ジュースにも糖類としてショ糖以外に果糖やブドウ糖などが含まれているので、糖分が気になる場合は、栄養成分表示のエネルギー、ショ糖の含有量、果汁の混合割合等を購入選択の目安にするとよいでしょう。
ビタミンC及びβ−カロテンについては、銘柄によってほとんど含まれていないものやある程度摂取できる量が含まれているものもありました。しかし銘柄によって使用されている野菜の種類が異なることから、含まれる栄養成分も異なり、ほとんど摂れない栄養成分もあるので、やはり緑黄色野菜の代わりではなく補助的なものとして飲用するとよいでしょう。

 
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